2015年 08月 15日
祖母の死 |
「寂しいですね。一つの時代が終わってしまって。」
深夜3時に電話で祖母の死を知り、兄が私の住んでる町まで迎えに来てくれたときに言った言葉。
顔に白い布がかけられた祖母の姿は生きてるときとあまり変わらない印象で、生と死の境目は随分曖昧である、というのが今の自分の率直な感想。
祖母はここ数年入退院を繰り返しており、だんだん耳が悪くなっていた。そのうち補聴器をつけるのを嫌がって外すようになってからは、一方通行の意思伝達しかできなくなってしまった。
病院に祖母を見舞う私たちは、ホワイトボードに彼女に伝えたいことを書いた。
祖母はおそらく内容を理解していたと思うが、すこし複雑な内容になると、だいたいニコニコして「ありがとう」と繰り返し言っていた。
ありがとうさえ言っておけば場が収まるだろうという、彼女なりの処世術なのだ。
祖母との意思疎通が充分にできなくなった頃から、自分の中で祖母の精神の死を認めていた。
とても話したい相手と意思疎通できないのは、想像以上にストレスが溜まる。
会話ができないことが苦痛で、私は積極的には祖母の見舞いに行けなくなった。
いま目の前に冷たい祖母の体があり、頬に触れながらブログを書いている。
皮膚が冷たいことを除けば、生きている時とあまり変わらない感触である。
親が葬儀センターにお金を払って祖母に化粧をさせ綺麗な衣装を着せた。下手な化粧なんてさせなくてもよかったと思う。
明後日が火葬の日だ。祖母が骨になったら完全に人からモノになるから、その時に自分の中で生死の区別がつくのかもしれない。
深夜3時に電話で祖母の死を知り、兄が私の住んでる町まで迎えに来てくれたときに言った言葉。
顔に白い布がかけられた祖母の姿は生きてるときとあまり変わらない印象で、生と死の境目は随分曖昧である、というのが今の自分の率直な感想。
祖母はここ数年入退院を繰り返しており、だんだん耳が悪くなっていた。そのうち補聴器をつけるのを嫌がって外すようになってからは、一方通行の意思伝達しかできなくなってしまった。
病院に祖母を見舞う私たちは、ホワイトボードに彼女に伝えたいことを書いた。
祖母はおそらく内容を理解していたと思うが、すこし複雑な内容になると、だいたいニコニコして「ありがとう」と繰り返し言っていた。
ありがとうさえ言っておけば場が収まるだろうという、彼女なりの処世術なのだ。
祖母との意思疎通が充分にできなくなった頃から、自分の中で祖母の精神の死を認めていた。
とても話したい相手と意思疎通できないのは、想像以上にストレスが溜まる。
会話ができないことが苦痛で、私は積極的には祖母の見舞いに行けなくなった。
いま目の前に冷たい祖母の体があり、頬に触れながらブログを書いている。
皮膚が冷たいことを除けば、生きている時とあまり変わらない感触である。
親が葬儀センターにお金を払って祖母に化粧をさせ綺麗な衣装を着せた。下手な化粧なんてさせなくてもよかったと思う。
明後日が火葬の日だ。祖母が骨になったら完全に人からモノになるから、その時に自分の中で生死の区別がつくのかもしれない。
by me1t
| 2015-08-15 23:17
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