2013年 08月 30日
19歳 |

19歳の時知り合った友人と久々に会った。彼の友達とも初めて会った。私達は年に1度や半年に1度のペースでメールをやり取りしていて、おじさんとおばさんのメル友友達のような関係。
毎年バーベキュー当日に彼から「来ませんか?」との誘いがくる。大体用事があり行けない。
今回は前日夜に連絡が来た。久々に会った彼は結婚してから年々良い顔になっているようだった。
「故障した三原色の痕跡はフィルムをしなやかなデジタルファイルにしなかった。モノクロフィルムは記録性を失ったままインクジェットペーパーに焼き付いていった。」
「都会の森」というタイトルの彼の作品。この作品のコンセプトとしてあった文章が忘れられない。
皆それぞれ駅で姿見えなくなるまで手を振って別れた。
自分が19の頃は若い痛さがあって、人と関わる度に心底関わらなければよかったと思っていた。適当な会話で言葉をすり減らして意味の精度を落とすくらいなら誤解されても何も話したくなかった。
その時の頭の中の記憶じゃなくて、胸の中に毒が落ちている肉体の記録みたいなものを今でも持っている。幼い頃鉛筆を誤って太腿に刺してその痕が何十年経っても消えないのと同じく、いつまでもその記憶は身体にこびりついて消えることがない。
by me1t
| 2013-08-30 00:00
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